ほんとこの世はワナだらけだ。

少しでも良い人生にしようと頑張ると、単なる都合の良い人間にされてしまう。

わかる？

結局、スキルを学ぼうとしてしまうからだ。

資格や認定を取ろうとしてしまうからだ。

オレが出版界に入った当時、なぜか「決算書」ブームみたいのがあった。

「決算書」とかの本が何十万部も売れてた。

そのころはリストラとかが話題になってたからか、「これからのビジネスマンは決算書くらい読めないとまずい」的なウリだったと思う。

たしかに、会計は知ってたほうがいいかもしれないけど、会計を知ったところで人生は変わらないわけ。

そしていまだに売れるのが「話し方」の本だったり。

いつも言ってるけど、オレは著者とかに「話し方なんか勉強するな」って教えるわけ。

それは、話がスムーズにできる人ほど、その人の魅力が伝わらないから。

そして、ある一定の話し方を極めた人の話はつまらないから。

たしかに、わかりやすいけど、魅力的ではないから。

何が言いたいかっていうと、いわゆる「できる人」を目指すなってこと。

これもいつも言ってるけど、世間一般的な価値を追求すれば追求するほど、アナタはコモディティ化するわけ。

アナタは取り替えの効く人間になるわけ。

そういうスキルを売る側にとっても都合の良い人間になるだけだし、雇う側にとっても都合の良い人間になるだけ。

講師養成講座をやってる人がオレに「本当に講師になれる人なんていないよ」って言ってたのが真実でしょ。

だって、セミナー講師とかになりたいなら、まずは「話し方」より「生きざま」でしょ。

どんなに話がうまくたって、「生きざま」がなきゃ伝わらないから。

アナタが追求しなきゃいけないのは、自分の生きざまなわけ。ただそれだけ。

すべてはそのあとだ。